27Gシステムによる日帰り硝子体手術
硝子体手術は、網膜に起こる様々な病気を、目の中にある硝子体を切除しその先の網膜に対して治療を行う、眼科領域で高度な治療分野の一つです。
適応になり得る疾患は糖尿病網膜症・網膜剥離・黄斑上膜・黄斑浮腫・網膜静脈閉塞症・ぶどう膜炎・増殖硝子体網膜症・その他の硝子体出血など数多くあります。
中でも当院で行っている27Gシステムを用いた硝子体手術は先進の技術で、従来の25Gシステムよりもさらに小さい、わずか0.4mm(cmではなくmmです)ほどの穴を3箇所開けるだけで手術が可能になりました。
このため、手術による侵襲は極めて少なくてすむようになりました。
27Gシステムを用いた硝子体手術は現在限られた施設でのみ実施されています。
また当院で実施する硝子体手術は全て日帰り手術となっています。
当院は、25G(ゲージ)システムを用いた日帰り硝子体手術を、日本で初めて学会で発表した医療機関です。
第45回日本網膜硝子体学会、東京、2006.12.2 →院長による主な講演・学会発表
「臨床眼科 Vol.63 No.7 1125-1129 2009」
当院成瀬院長らが執筆した27Gシステムによる硝子体手術に関する論文を、国際的な学術誌に発表しています。
27Gシステムで使用する各種プローブ他
27ゲージシステムで使用する器具はきわめて精密なものです。
ごく細い器具のため分かりにくいのですが、各器具の先端部分は様々な機能を持ちます。
先端部の一例。
鉗子、剪刀。
網膜硝子体/白内障手術装置
アルコン社の網膜硝子体/白内障手術装置を導入しています。
網膜硝子体/白内障手術装置
当院で導入しているアルコン社の網膜硝子体/白内障手術装置は、全世界で使用されており、最新の極小切開手術にも対応可能であり、あらゆる白内障・硝子体疾患に対し幅広い術式、きめ細かい手技に対応することができます。
白内障・硝子体の同時手術も可能な装置で、これまでの手術機械よりもさらに進化した高性能、多機能を兼ね備えた機械です。 当院ではこの装置を使って、27Gシステムによる日帰り硝子体手術をおこなっています。
当院の網膜硝子体/白内障手術装置の特徴
- カットレート5000cpmを実現する高性能ウルトラビットプルーブ
- デュアル空気駆動方式による高速カットスピード
- より精密な流量コントロールを実現する新たな概念を導入
- カセット一体型加圧式インフュージョン&IOPコントロールシステム
- 器械の自動調整による灌流圧供給システム
- 手術を中断せず灌流ボトルの交換が可能
- 進化したキセノン光源
- 明るさと色調の進化したキセノン光源を標準搭載
- 本体に内蔵される一体型ピュアポイント532nmレーザ
- 術中操作を快適にする多機能レーザフットスイッチ
- RFIDプローブ自動認識による容易なセットアップ
実際の網膜硝子体手術の様子